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秋になると多くなる病気

今週に入ってバベシア感染症の可能性のある症例が2頭続きました。
今確定診断のために外部検査センターに依頼中です
ダニの咬傷により感染が成立します

ダニは吸血するとこんなに大きくなります

名称未設定

そして皮膚にはこのように食いつきます

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蚊もダニも血液を吸いますが皮膚での行動が全く違います
吸血性節足動物の吸血様式は、2種類に分かれる。ひとつは毛細血管に口器を直接挿入して吸血するタイプ(Vessel feeder, solenophage)で、蚊を含む多くの吸血性節足動物はこの方法で吸血を行う。もう一方が、宿主の皮膚組織・血管を破壊し、脈管外に形成された滲出液の貯溜物(Blood-pool)を吸い上げるタイプ(Blood-pool feeder, telmophage)で、ほぼすべての吸血性ダニ類はこの方法で吸血を行う。マダニの吸血様式もこのタイプである。
なお、マダニは吸血時、吸い上げた血液を凝固させない成分を含んだ唾液を排泄しながら吸血を行う。このときマダニは中腸で血液を細胞内消化するが、余分な血液の血漿成分は唾液、消化物は嘔吐によって宿主に環流される。「(宿主にとってみれば)それが余計で、宿主に戻される分泌物に病原体が含まれていれば感染が伝播する。つまり病原体の媒介が起こる」とのことです。

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顕微鏡で見てみるとこのように見えるそうです
下の写真左側は、カモシカマダニの吸血時を撮影したものである。カモシカマダニは比較的原始的な種で、長い口下片(こうかへん)や鋏角(きょうかく)を持ち、それらを動物の皮膚に刺し込む。たとえばフタトゲチマダニは、唾液と一緒にセメント質の物質を分泌し、刺咬部分を固めて宿主から抜け落ちないようにする。しかし、カモシカマダニは長い口器を深く刺し込めるため、セメント質を分泌せずとも抜け落ちないという特性を持っている。いずれにせよ、吸血状態のマダニは引っぱっても簡単には抜けない。無理に引き抜こうとすると、口器が皮膚に残ってしまい、硬結や化膿の原因になります。

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そしてバベシア症が感染してしまいます

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バベシア(Babesia gibsoni)とマダニ(フタトゲチマダニ)の生活環は、次のとおりである。

1.感染犬の血液を成ダニが吸引、同時にバベシア虫体も吸引される
2.成ダニの体内に入ったバベシア虫体が有性生殖を行い、発育ステージが進む
3.飽血した成ダニが卵巣を介して移行した虫体を含む卵を産む
4.感染した卵がふ化、幼ダニへ
5.幼ダニが未感染犬に寄生し、唾液とともに新しい宿主に移行して感染犬に
4.と5.で示すように、バベシア・ギブソニ(Babesia gibsoni)は経卵(巣)感染をして、虫体をもった幼ダニが未感染犬に感染を伝播する可能性がある。ただし、幼ダニは吸血時間が非常に短いことから、感染が成立する可能性は比較的低いと考えられる。「病原体伝播の可能性は、マダニが宿主に寄生・吸血する時間の長さが重要。マダニがすぐに病原体を媒介するわけではない」という事です。

予防薬を使うと吸血してダニの体内に薬理成分が入れば殺ダニ効果が発揮されるので、病気がわんちゃんの体内に移動する前にダニが死にます。

ただどんな予防薬を使っていても予防効果が100%があるわけではないので、一番の予防はダニのいそうなところに行かない!だと思います

<引用>
マダニ類の吸血機構および犬の節足動物媒介性疾患セミナー
Bayer株式会社
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みんなのどうぶつ病院

Author:みんなのどうぶつ病院
香川県坂出市にあるどうぶつ病院です。2016年1月1日より先代より稲田どうぶつを引き継ぎました。病院に関わる獣医師、どうぶつ看護などスタッフや、飼い主様、どうぶつ達そして地域の方々すべてのみんなが笑顔になれるようなどうぶつ病院を目指しております。
 当ブログを通じて多くの情報提供していけたらと考えております。休診のお知らせなど来院させる前に診察状況をご確認の上ご来院ください。

どうぶつ達に優しい医療を目指し、どうぶつ達とそのご家族方の苦痛と不安を取り除くことを理念にしております。みんなが笑顔になれる病院を目指しておりますので、何かお困りの事や疑問点、そして治療の内容やお薬の事など何かわからない事がりましたら是非病院にて声をかけてくださいね!

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