- 2015-08-11 :
- 病気のお話
バベシア症について
暑い日が続いております
今週の熱中症週間予報は全国的に厳重警戒となっております
くれぐれも無理のないようにお願いします

先日体調不良でわんちゃんがお見えになりました
熱があり元気もありませんでした
見た目にはひどい貧血はありませんでしたが血液検査を行ったところ血液塗抹標本にて赤血球表面に何か紫色の物体が多数観察できました(矢印の先にあるものです)

血液検査では軽度の貧血、C反応性タンパク質(CRP)の著しい増加をみとめ、血液塗抹標本上に見られた小物体はバベシアという寄生虫でした。
バベシア症とは?
Babesia gibsoniなどのバベシア原虫の感染によりおこる、貧血(溶血性)、血小板減少症、発熱、脾腫などを起こす病気です。
ダニの体内で増殖したバベシア原虫が吸血の際に唾液を介して犬の体内に侵入します。
マダニは哺乳動物に対して5〜10日間の吸血を行うが、バベシア原虫を保有したマダニがこの病気を媒介するためには少なくとも2〜3日間の吸血が必要と言われております。
滴下する製剤、経口投与製剤などのダニ・ノミ予防薬を投与すると、ダニやノミがその個体を吸血することによって薬剤の効果が発揮されます。
予防を行うとダニやノミが近付けなくなるのではなく、吸血し薬剤がダニやノミの体内に入ることによって薬の効果が出ます。つまり吸血すると薬理効果を発揮し速やかに死滅します
バベシアがダニからわんちゃんに移動するのに2〜3日間かかるので、速やかに死滅することにより感染防御となります。
治療方法は注射にて駆虫剤を3回投与する方法や、3種類の錠剤を併用、もしくは液体の駆虫薬を使う方法などありますが、一度感染したら体内からバベシアを完全になくすことはできませんし、治療にて様々な副作用を起こすことも稀にあります。
特に香川県は全国でも有数のバベシア汚染地帯なので屋外に活動する際には常にバベシアの危険性に曝されていると言っても過言ではありません。
しっかり予防を行い、病気から小さな命を守るのも飼い主の義務だと思います。
予防薬の種類は大きく分けて体に垂らすタイプ(滴下薬)と飲むタイプ(経口薬)の2種類がございます。
効果の持続も3ヶ月続く経口薬も最近発売されましたので、状況に応じて使い分けておりますのでどのお薬が合うのか当院スタッフにご相談ください。
今週の熱中症週間予報は全国的に厳重警戒となっております
くれぐれも無理のないようにお願いします

先日体調不良でわんちゃんがお見えになりました
熱があり元気もありませんでした
見た目にはひどい貧血はありませんでしたが血液検査を行ったところ血液塗抹標本にて赤血球表面に何か紫色の物体が多数観察できました(矢印の先にあるものです)

血液検査では軽度の貧血、C反応性タンパク質(CRP)の著しい増加をみとめ、血液塗抹標本上に見られた小物体はバベシアという寄生虫でした。
バベシア症とは?
Babesia gibsoniなどのバベシア原虫の感染によりおこる、貧血(溶血性)、血小板減少症、発熱、脾腫などを起こす病気です。
ダニの体内で増殖したバベシア原虫が吸血の際に唾液を介して犬の体内に侵入します。
マダニは哺乳動物に対して5〜10日間の吸血を行うが、バベシア原虫を保有したマダニがこの病気を媒介するためには少なくとも2〜3日間の吸血が必要と言われております。
滴下する製剤、経口投与製剤などのダニ・ノミ予防薬を投与すると、ダニやノミがその個体を吸血することによって薬剤の効果が発揮されます。
予防を行うとダニやノミが近付けなくなるのではなく、吸血し薬剤がダニやノミの体内に入ることによって薬の効果が出ます。つまり吸血すると薬理効果を発揮し速やかに死滅します
バベシアがダニからわんちゃんに移動するのに2〜3日間かかるので、速やかに死滅することにより感染防御となります。
治療方法は注射にて駆虫剤を3回投与する方法や、3種類の錠剤を併用、もしくは液体の駆虫薬を使う方法などありますが、一度感染したら体内からバベシアを完全になくすことはできませんし、治療にて様々な副作用を起こすことも稀にあります。
特に香川県は全国でも有数のバベシア汚染地帯なので屋外に活動する際には常にバベシアの危険性に曝されていると言っても過言ではありません。
しっかり予防を行い、病気から小さな命を守るのも飼い主の義務だと思います。
予防薬の種類は大きく分けて体に垂らすタイプ(滴下薬)と飲むタイプ(経口薬)の2種類がございます。
効果の持続も3ヶ月続く経口薬も最近発売されましたので、状況に応じて使い分けておりますのでどのお薬が合うのか当院スタッフにご相談ください。